zamysanのブログ

中日ドラゴンズファンとして感じたことを書いています

2019年ドラフト! ~優勝の意思が見えた!?~

 今年のドラフト会議、中日ドラゴンズ星稜高校奥川投手の1位指名が濃厚と思われていましたが、直前の方針変更で東邦高校の石川選手を1位で指名しました。
 3球団競合となりましたが、与田監督が見事交渉権を引き当て、2年連続で競合1位選手を獲得することができました。
 今年のドラゴンズのドラフト指名、優勝に向けた即戦力確保&本人のやる気重視という方針を感じました。

 

指名選手
 1位 石川昂弥 選手(内野手東邦高校
 地元の星&今年度野手最高評価の選手です。今年の元旦の中日スポーツでは、1面に奥川・石川両獲りと出ていましたが、石川選手の評価が高くなり、2位や外れ1位では獲得できないということで、1位指名となりました。
 実際に3球団競合になったのですから、その判断は正解だったと思います。
 将来的には、根尾選手との三遊間、打順も3・4番という構想が描かれていますので、大いに期待したいところです。
 本人の目標とする選手は、落合博満さんということで、まさに守備・足よりも打撃重視、長打も打率も残せる三冠王を目指せる選手になってほしいものです。
 1位指名は、奥川投手か石川選手か迷ったことと思いますが、石川選手が中日ドラゴンズに行きたいという趣旨の発言をしたことが指名の決め手になったのではないかと思います。(昨年の吉田輝星投手は、巨人に行きたいと言って問題になりましたが、石川選手の発言はあまり問題視されなかったようですね。)
 本人の希望を尊重した指名だったのではないでしょうか。

 

 2位 橋本侑樹 投手(投手・大商大)
 140キロ台後半のストレートを投げられる左腕で、大商大ではエースの大西投手と両輪の活躍で、チームの連勝記録更新に貢献していました。
 今年の9月15日には京産大戦でノーヒットノーランを達成しています。前日にドラゴンズの大野投手がノーヒットノーランを達成したことを知り、自分も狙ったというのですから、驚きです。
 橋本投手は大垣日大高校出身で、高橋純平投手(ソフトバンク)やドラゴンズの勝野投手と同学年ですので、同じ岐阜県で甲子園出場を争っていたものと思います。
 ドラゴンズは、昨年、同じく大垣日大高校-大商大の滝野選手を指名しており、また大商大OBの桂捕手も在籍しています。
 2位での指名というのは、思っていたよりも評価が高かったような印象もありますが、巨人やDeNAも評価していましたし、3位(2位?)以内の指名でなければ社会人に行くとの情報もあったことから、この順位でなければとれなかったものと思います。
 今年は大学・社会人で絶対的にこの投手という投手がほとんどいなかったため、評価できる選手がとれてよかったのではないでしょうか。
 1年目からの活躍を期待したいです。

 

 3位 岡野祐一郎 投手(投手・東芝
 昨年のドラフトでは指名漏れとなった岡野投手ですが、コントロールがよく安定感の高い社会人投手です。青山学院大学卒なので、加藤捕手の2学年後輩のようです。
 ドラゴンズの大卒社会人投手の指名は2013年ドラフトの祖父江投手以来ではないかと思いますので、まさに即戦力として獲得した投手だと思います。
 1年目から、先発で10試合くらいは登板してほしい、またそのくらいやってもらわないと困る存在ではないかと思います。

 

 4位 郡司裕也 捕手 (捕手・慶應大学
 打撃とリードに定評があり、東京六大学では立教大学の藤野捕手とともに、最高評価の捕手の一人と思われます。
 仙台育英高校では、ドラゴンズの梅津投手の一つ下の後輩となり、また3年時には、佐藤世那投手(元オリックス)や平沢大河選手(ロッテ)とともに
 夏の甲子園の決勝戦で、ドラゴンズの小笠原投手や吉田凌投手(オリックス)をようする東海大相模高校に敗れています。
 石橋捕手が順調に育っていることや、伊東ヘッドコーチや中村バッテリーコーチといった高卒捕手の首脳陣が在籍していることから、正直、今年度のドラフトでは大卒捕手は指名せず、山瀬捕手(星稜高校)や藤田捕手(中京大中京高校)を指名するのではないかと思っていましたが、4位という順位で郡司捕手が残っていたことから、指名となったのではないかと思います。
 東京六大学出身で4位指名の捕手といえば、今年で残念ながら戦力外となってしまった杉山選手と同じです。
 杉山選手も早稲田大学三冠王をとるなど、(入団当初は)打撃が自慢の捕手でしたが、郡司選手にも打てる捕手になってほしいものです。
 ドラゴンズは正捕手が決まらないものの、加藤捕手、大野捕手、木下捕手、石橋捕手などの争いで捕手のレベルは高くなってきていると思います。
 郡司選手も、1年目から1軍で活躍するなど、早い時期に正捕手争いに名乗りをあげてほしいものです。
 
 5位 岡林勇希 投手(投手・菰野高校
 岡林投手は右投げ左打ちで、投手としてだけでなく外野手としても評価されている選手です。
 本人の希望もスカウトの評価も投手で一致していた藤嶋投手とは違い、ドラゴンズのスカウトからは野手としての評価が高かったようですが、本人の希望は投手のようです。
 本人が「まずは」投手と言っていたようですが、投手をやるのなら、まずはではなく、覚悟を持って取り組んでほしいです。
 投手野手のどちらも才能がある選手ですが、以前ドラゴンズにいた赤坂選手のようにならず、どちらかに集中して一流になってほしいものです。
 高卒選手なので即戦力として期待されているわけではありませんが、3年目を目途に力をつけてほしいです。

 

 6位 竹内龍臣 投手(投手・札幌創成高校)
 この選手は知りませんでした。ドラゴンズには珍しい北海道出身の選手となりますが、本人はドラゴンズファンのようです。
 ドラゴンズの6位指名の時点で、玉村投手(丹生高校)、浅田選手(有明高校)、落合投手(和歌山東高校)、中村選手(慶應大学中京大中京高校)などが残っていましたが、竹内投手の指名となりました。これらの選手よりも評価(将来性)が高い選手だと思われますので楽しみです。
 進学校出身の6位指名投手というと、山本投手を思い出しますね。山本投手からもアドバイスを受け、3年後を目途に1軍で投げられる選手になってほしいです。

 

 育成1位 松田亘哲 投手(投手・名古屋大学
 松田投手は国立大学出身の選手ということでドラフト前から注目されていました。高校時代は野球部ではなくバレー部に所属していたという異色の経歴の選手のようです。
 140キロ台後半のストレートを投げる左腕ですが、愛知大学リーグ3部でプレーしている選手ですので実力的にはまだまだなのかもしれません。
 本人がドラフト前に、指名されなくても就職はせず独立リーグで野球を続けると発言し、野球への強い意志を示したことから、育成での指名になったものと思います。
 ドラゴンズは育成選手がそれほど多くなく、三ツ間投手、木下投手、渡辺選手など、育成出身で活躍している選手も多いです。
 松田投手も3年を目途に、まずは支配下登録を目指してほしいものです。

 

●ドラフトの感想
 今年のドラフトは、将来性を期待する選手(石川選手、岡林投手、竹内投手、松田投手)と即戦力として期待する選手(橋本投手、岡野投手、郡司捕手)が、明確に分かれた指名だったと思います。
 これまでのドラゴンズは、大学や社会人出身の選手でも即戦力というよりは将来性を重視しての指名だったと思います。
 しかしながら、今年は岡野投手を指名するなど、来年すぐに活躍できる選手を重視して指名したようです。
 若手が育ってきており、優勝も目指せる位置に来たという実感があるため、足りないピースを埋めたということではないでしょうか。
 ドラゴンズの今年の1年目、2年目の選手はもちろんのこと、3年目の選手(柳、京田、石垣、笠原、藤嶋、丸山、木下、各選手)と4年目の選手(小笠原、佐藤、木下、福、阿部、石岡、三ツ間、渡辺、各選手)で、支配下指名された選手では、まだ戦力外となった選手がいません。これは素材系の長い目でみたい選手が多いことも理由だと思います。
 今年の指名は、こうした今までの路線から少し方向転換したような気がします。
 逆に言うと、今年の指名選手は3年後には戦力外となる可能性もあると思いますので、1年目からしっかりと勝負してもらいたいものです。

 もう一つ、ドラゴンズのドラフトの方針として、高校生の育成指名はしない、というものがあるような気がします。
 2015年ドラフトまでは高校生の育成指名がありましたが、2016年以降の4年間は高校生の育成指名がありません。
 これは、呉屋投手、藤吉捕手といった支配下になれず自分から辞めていってしまった選手がいたことが影響しているものと思いますが、過去の反省を生かした選手ファーストの考え方ですので、評価できる点だと思っています。

以上