11月3日に第一次の戦力外通告が行われました。戦力外になったのは次の選手です。(支配下5名、育成2名)
石川 駿 内野手 2014年ドラフト4位
鈴木翔太 投手 2013年ドラフト1位
阿知羅拓馬投手 2013年ドラフト4位
小熊凌祐 投手 2008年ドラフト6位
伊藤準規 投手 2008年ドラフト2位
浜田智博 投手 2014年ドラフト2位 今季育成契約
大蔵彰人 投手 2017年育成ドラフト1位 今季育成契約
石川駿内野手は、昨年ウエスタンリーグの首位打者となり、今期は開幕から1軍で10打数3安打2打点と結果を残していましたが、故障のためシーズン途中で離脱していました。2014年ドラフト4位指名で、落合GMがこの年に指名した社会人野手で唯一の右打者でしたので、入団時から期待していました。本職は二塁手で三塁や一塁も守りましたが、明治大学では1年先輩でドラゴンズ入団は1年後輩の阿部選手が二塁のレギュラーに定着したことで、なかなか活躍の場がありませんでした。打撃では光るものもありましたが、故障が多いのが残念でした。今期ソフトバンクを戦力外となった内川選手が獲得できない場合、代わりに一塁手と代打ができる選手だと思いますが、その役割は福田選手と重なるのかもしれません。今後は、「野球はお腹いっぱいです」とのことで、引退するそうです。まだできるのではと思いましたが、本人がやり切ったのならばそれでいいと思います。
鈴木翔太投手は、2013年ドラフト1位指名で、2017年には5勝をあげました。昨年はシーズン終盤で1軍に登録されるも登板はなく、今期も1軍登録はありませんでした。ウエスタンリーグでは5回を1安打に抑えるなど好投することも増えてきていましたので期待していましたが、7年で戦力外となってしまいました。今後はトライアウトを受ける予定とのことです。
阿知羅拓馬投手は、2013年ドラフト4位で、昨年5月にはドラゴンズの令和初勝利をあげる勝利投手となりました。しかし、プロでの勝利はこの1勝のみです。2017年にはウエスタンリーグで最優秀防御率と最高勝率のタイトルを獲得しましたが、その後に右肩を痛めたこともあり大成できませんでした。今期もウエスタンリーグで防御率2.19と悪くない成績でしたが、登板数が12試合と少なく、あまりチャンスをもらえない立場だったようです。今後は未定だそうです。
小熊凌祐投手は、昨シーズンの序盤はリリーフとして1軍で投げていましたが、思うような結果が残せませんでした。今季は2軍での登板も少なく12試合のみでした。夏以降は登板がなかったことから、ある程度予想されていたのではないでしょうか。2008年ドラフト6位指名で、12年間の在籍でした。今後はトライアウトを受けるそうです。
伊藤準規投手は、2008年ドラフト2位でエース候補として期待されていましたが、故障が多くなかなか活躍できず、2017年にリリーフとして39試合に登板したのが、キャリアのピークとなりました。昨年は確か2軍ではほとんど失点しませんでしたが、1軍では西武戦の敗戦処理で8失点したのが唯一の登板でした。今季は1軍昇格はなく、2軍でも8試合のみの登板でした。今後はトライアウトを受けるそうです。
浜田智博投手は、2014年ドラフト2位でバンザイ投法の左腕投手として期待されましたが、1軍での登板は2015年の1試合のみに終わりました。同じ新人の野間選手にホームランを打たれたのを覚えています。2017年からは育成契約となり、香川オリーブガイナーズへも派遣されました。今期は2軍で主に左のワンポイントとして26試合に登板しましたが、防御率5.94と結果を残せませんでした。現役を引退するそうです。
大蔵彰人投手は、2017年育成ドラフト1位で徳島インデゴソックスから指名されました。次の年になると上位指名になってしまうとの評価から青田買いでの指名でした。しかし、2019年に胸椎黄色靭帯骨化症となったこともあり、育成指名から3年間で戦力外となりました。今後は未定とのことです。
2008年ドラフト(12年目)の選手2名、2013年ドラフト(7年目)の選手2名、2014年ドラフト(6年目)の選手2名と、比較的長期間在籍した選手が戦力外となっています。
他球団では2~3年で戦力外となる選手もいるようですが、ドラゴンズは支配下指名であれば少なくとも3~5年はじっくりと育てている印象があります。実際、2015年ドラフト(5年目)以降に指名された選手では、育成契約となった選手(石岡選手と丸山投手、一時的に福投手)はいますが、戦力外となった選手はまだいません。
今回は支配下選手5名が戦力外となり、引退した吉見投手と合わせて6名の枠が空きました。しかし、ドラフトでも支配下選手を6名指名しています。
元々支配下選手は上限の70人となっていましたので、このままでは来シーズンを70人で迎えてしまいます。現状8人いる外国人選手を減らすことも考えられますが、内川選手や福留選手の獲得調査をしていることや石岡選手の支配下復帰の可能性も踏まえると、さらに3~4人程度は戦力外(または育成契約に移行)となる選手が出てくると思います。
来季戦力外となる可能性も含めていわゆる崖っぷち選手を考えてみると、山井投手と藤井選手はあまり戦力とは考えられないですし、今年投げられなった田島投手や竹内投手も契約移行の可能性があるかもしれません。2軍成績をみると、岡田投手・佐藤投手・三ツ間投手が怪しく、鈴木博投手・笠原投手・小笠原投手も安心できません。橋本投手や岡野投手もまだまだです。野手は人数が少ないので今のところは可能性は低いですが、大野捕手や桂捕手、溝脇選手や武田選手などが崖っぷちになると思います。来年高卒4年目となる石川翔投手・高松選手・伊藤選手もそろそろ1軍で結果を残したいところです。
毎年戦力外の時期になると考えさせられますが、プロ野球選手は毎年勝負の年です。高卒後数年間は別として、やはり1軍で結果を残さなければ、生き残ることはできません。2軍にいる選手も1軍に呼ばれた時にしっかり結果が残せるよう、その時に向けて鍛えておくことが大切になります。悔いのないようにプロ野球生活を送ってほしいです。
以上
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