ドラゴンズの現状の戦力を分析し、来季に期待する選手を考えてみたいと思います。
○先発投手
2020年の成績です。(右数字は防御率)
・大野雄大 11勝6敗、1.82
・福谷浩司 8勝2敗、2.64
・柳 裕也 6勝7敗、3.60
・勝野昌慶 4勝5敗、3.88
・松葉貴大 3勝7敗、4.05
・ロドリゲス 3勝4敗、4.12
・梅津晃大 2勝3敗、3.74
・岡野祐一郎 2勝2敗、6.17
・山本拓実 1勝3敗、5.59
・清水達也 1勝1敗、3.38
・小笠原慎之介1勝3敗、7.11
2021年は、10勝以上の投手が3人、5勝以上10勝未満の投手が4人は出てきてほしいところです。
10勝以上の投手としては、大野投手の他に、福谷投手と柳投手の活躍が期待できますし、十分に可能性はあると思います。この3人に続くのは、3年目となる勝野投手と梅津投手で、来季の飛躍が期待されます。ロドリゲス投手も、以前のマルティネス投手のように、一冬で大きく成長する可能性もあると思います。
5勝以上10勝未満の投手としては、まずは6年目となる小笠原投手に期待したいと思います。小笠原投手は、同期の広島・森下投手に先を越されてしまいましたし、来季の年俸は1,450万円と、今期活躍した東海大相模高校の同級生だったオリックス・吉田凌投手(来季1,600万円)にも抜かれてしまいましたので、巻き返しを期待したいところです。
次に清水投手と山本投手の高卒4年目投手の飛躍に期待したいと思います。来季は同級生の大学生がドラフトイヤーとなりますし、清水投手の花咲徳栄高校同級生の綱脇投手(東北福祉大)もドラフト候補に上がっていますので、プロでの実績で差をつけておきたいところです。
2年目の橋本投手と6年目の佐藤投手の2人のドラフト2位選手も、フェニックスリーグで先発としてある程度投げられていますので、期待の選手です。左腕の松葉投手と笠原投手の活躍も期待されます。新人の高橋投手も、5勝できる可能性はあります。
大野・福谷・柳投手はローテーションほぼ確定、コンディションが良ければ梅津・勝野・ロドリゲス投手が続く形でしょうか。小笠原・清水・山本投手がローテーション争いを激しくすることが期待されます。
○リリーフ投手
2020年の成績です。(右数字は防御率)
・祖父江大輔 30HP、2勝0敗3S、1.79
・福敬登 30HP、5勝5敗2S、3.55
・マルティネス 9HP、2勝0敗21S、1.13
・谷元圭介 14HP、1勝3敗0S、3.60
・岡田俊哉 5HP、2勝2敗3S、4.88
・又吉克樹 11HP、4勝0敗0S、2.77
・藤嶋健人 4HP、1勝0敗1S、3.91
・木下雄介 0HP、0勝0敗1S、4.08
谷元-祖父江-福-マルティネス 投手の盤石の勝ちパターンのリレーが定着できました。与田監督は勝ちパターンの系統がもう一通り欲しいと話しています。そこで考えられるのは、
又吉-石川翔-ロサリオ-藤嶋 投手のリレーを期待したいと思います。又吉投手は実績も十分で便利屋として好投していますので、谷元投手のようにピンチで火消しができる投手になってほしいです。石川翔投手はフェニックスリーグでもリリーフとして結果を残していますので、4年目の来季に勝ちパターンの投手として定着することが期待されます。新外国人左腕のロサリオ投手や5年目の藤嶋投手にも、大福丸を脅かすような存在になってほしいです。復活組として期待されるのは、
濱田-田島-岡田-鈴木博 投手のリレーです。昨年育成契約から復帰した濱田投手、トミージョン手術から復活の田島投手、今期評価を落としてしまった岡田投手、今期登板が大きく減ってしまった4年目の鈴木博志投手、の復活が期待されます。飛躍が期待される投手としては、
マルク-丸山-森-木下 投手のリレーをあげます。昨年途中に支配下契約となったマルク投手、まだ育成契約の丸山投手、新人の森投手、そして5年目の木下投手です。もしかしたら、新人の加藤翼投手にもチャンスがあるかもしれません。
○レギュラー野手
2020年の成績です。
・大島洋平 .316、1本、30打点
・高橋周平 .305、7本、46打点
・ビシエド .267、17本、82打点
・阿部寿樹 .257、13本、61打点
・木下拓哉 .267、6本、32打点
・京田陽太 .247、5本、29打点
・福田永将 .246、5本、24打点
・平田良介 .235、3本、17打点
センター(大島)・サード(高橋)・ファースト(ビシエド)は確定、セカンド(阿部)・ショート(京田)・キャッチャー(木下)もほぼ確定だと思います。
レフト・ライトのポジションを、平田・ガーバー・福田選手を中心に争っていくことになると思います。
○控え野手
2020年の成績です。
・マルティネス.295、2本、13打点、39試合
・井領雅貴 .200、0本、12打点、79試合
・遠藤一星 .219、0本、4打点、65試合
・郡司裕也 .156、0本、4打点、30試合
・溝脇隼人 .213、0本、3打点、39試合
・武田健吾 .182、0本、2打点、84試合
・堂上直倫 .200、0本、4打点、43試合
・石川昂弥 .222、0本、1打点、14試合
・加藤匠馬 .135、0本、1打点、29試合
・石垣雅海 .121、1本、1打点、25試合
・渡辺 勝 .200、0本、0打点、19試合
・根尾 昂 .087、0本、0打点、 9試合
・滝野 要 .286、0本、0打点、10試合
・岡林勇希 .286、0本、0打点、 6試合
・桂依央利 .222、0本、2打点、 2試合
・三ツ俣大樹 .167、0本、0打点、 8試合
バッティングでは、13打点のマルティネス捕手と12打点の井領選手に、遠藤・郡司・堂上選手が続きます。ファームで成績を残した石垣・渡辺・三ツ俣選手にも期待です。
守備では、堂上・遠藤・武田・溝脇・三ツ俣選手が安定していると見られます。ベンチ入りが確定なのは、堂上選手くらいでしょうか。
捕手のベンチ入りは、マルティネス捕手と郡司捕手が有力でしょうか。加藤捕手の巻き返しと、3年目の石橋捕手の飛躍も期待されます。
来季は若手選手を我慢して起用するシーズンになると思います。まずは根尾選手、そして、石川昂・岡林選手の活躍に期待です。
キャンプ・オープン戦を乗り切り開幕1軍に残ることが期待される選手としては、根尾・石垣・渡辺選手があげられます。走力が魅力の高松選手や新人の三好選手にも注目です。
外野手争いとしては、この他に、石岡・伊藤・滝野選手などもいます。福留選手の獲得も実現するかもしれません。
ドラフト指名も高卒選手が中心でしたし、新外国人選手2名以外は戦力の上積みもありませんので、現有戦力の中からいかに活躍する選手が出てくるかが来シーズンのカギになると思います。
根尾選手や石垣選手は結果が出るまで我慢して起用していく必要がある選手だと思います。一方で、石川昂選手や岡林選手などは、いきなり1軍で活躍できてしまうセンスがあると思います。
投手も野手も、これまで2軍を主戦場としてきた選手には、限られたチャンスをものにしてレギュラーを掴めるような飛躍の年にすることが期待されます。そのためには、自主トレ・キャンプの過ごし方が大事になってくると思います。